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「高級な腕時計を相続しました。」ところで、高級腕時計も相続税の対象になるの?

腕時計の中には、高級と言われるものがありますよね。

中には、数百万円するものも多く存在します。

そんな高級腕時計も相続税の対象になることをご存知ですか?


高級腕時計が相続対象?


もし高級腕時計が相続の対象ではなかったら?

1億の財産を持っている人が、腕時計が相続の対象外になるのであれば、100万円以上の腕時計を何個も購入して相続させることで、相続税をまぬがれる、なんてことが出来てしまうことになります。

それは、さすがにおかしな話ですよね。

となれば当然、高級腕時計も相続税の課税対象になるはずです。

実は、この話は、高級腕時計に限った話ではありません。

自動車や家具、ブランド品のバッグなども対象になってくる話です。

要は、相続税というのは、土地などの不動産や現預金、株式といった、いわゆる資産と呼ばれるようなものだけでなく、すべての財産に対して課税されるわけです。

時計や家具などの財産はどうやって価格を決めるの?


相続税に限らず、税金で課税される価格というのは、基本的には『時価』が参考になっています。

ちなみに『時価』とは、いま現時点で取引されている価格という事です。

しかし、『時価』と言われても、はっきりわからないものもあります。

その場合には、一定の定められた評価方法で課税価格を算出することになります。

その具体的な例が、不動産の相続税評価額などです。

そこまで高くない腕時計や家具なども時価を参考に計算することになるのですが、はっきりいって正しい金額が算出しにくいものだったりします。

そこで、『その他財産一式 100万円』といった感じでざっくりとそれなりの金額で相続税の課税資産に加えておきます。

そうすることで、もし相続税の計算から漏れた財産があったとしても、この中で対応できるようにすることもできるわけです。

高級腕時計の相続税評価額。




高級腕時計などの動産の相続税評価額には、原則と例外の2通りがあります。

『原則』では、動産の評価額の計算方法は、『調達価格』が基準となっています。

 『調達価格』とは、課税時期において全く同じものを手に入れるためにかかる価格のことを意味します。

つまり、その物の実際の取引価格である売買実例価額、専門家の意見を参考に求めた精通者意見価額などから、一般動産の評価額を算出することになります。

しかし、そんなことできないという時もありますよね。

そのような場合が『例外』を利用することになり、新品小売価格から経過年数による減価の額で算出することになります。ちなみに、この場合の減価方法は定率法という方法を使うことになります。











【財産評価基本通達129】(一般動産の評価)

一般動産の価額は、原則として、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。ただし、売買実例価額、精通者意見価格等が明らかでない動産については、その動産と同種及び同規格の新品の課税時期における小売価額から、その動産の製造の時から課税時期までの期間(その期間に1年未満の端数があるときは、その端数は1年とする。)の償却費の額の合計額又は減価の額を控除した金額によって評価する。(昭41直資3-19・平20課評2-5外改正)









※300万円で売られている高級腕時計を相続した場合。

300万円 - 償却費 = 高級腕時計の相続税評価額

償却費 = 法定耐用年数と経過年数に応じた償却費


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